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ドキュメント作成はホントに大事!と身をもって感じた・・

ドキュメント作成はホントに大事!と身をもって感じた・・ | ビジネス

 

業務引継ぎで起こった悲劇

数年前、私たちの会社で
定年で退職される先輩SEから業務を引き継ぐことになりました。

その先輩の業務の中には、難物なシステムがありましたが、
その会社の担当者が業務知識が豊富な方で、システムも理解している方でしたので
そんなに心配はしていませんでした。

しかし、その会社の担当者も定年で、退職してしまいました。

この時、最悪なことに仕様書などのドキュメント類は殆ど残っていない状態でした。
(この先輩SEは納品や対応速度は速く、お客様からは重宝がられていましたが、
仕様書などの書類を残しておらず、全ては自分の頭の中という方でした・・)

 
新しい担当者から「これなんだっけ?」と質問があり、
時間をかけて調べて、どんな計算をしているのかを答えましたが、
「じゃあ、何のためにあるの?」と聞かれ、それを明確に答えられなかったり
「ここの数字がおかしい」と言われても、どこが間違っているか分からず、
長時間をかけて調査、修正をしました。その際、
何度も担当者に確認をとって頂くなど、多大な迷惑をかけてしまいました。

その結果、保守を打ち切られることとなり、
大切なお客様を他社に奪われてしまうことになってしまったのです。

 
また、引継ぎ内容自体も的を得ていないものとなってしまい
計算式と操作方法、プログラムの変更方法”だけ”を理解している状態で、
「計算式のもと」になる考えが明記されているドキュメントが残っておらず、
内容をしっかり理解できていませんでした。

「計算式のもと」とは、自社都合で決めた計算式や、自社都合以外で決まっている事柄(法律や他社とのやり取り)などで例えば、

”売上金額を求めるには、単価と売上数を掛けた値に消費税を足す”や、
”消費税は消費税率(2017年現在8%)を掛けた値” など。

計算式とは「計算式のもと」からプログラムで使っている計算式で、

”単価   × 売上数  = 税抜金額”
”税抜金額 × 消費税率 = 消費税”
”税抜金額 + 消費税  = 売上金” などです。

これらの考えが何故必要かと言えば、
法律や他社とのやり取りはいつ、どのように変わるかわからないですし、
消費税率が10%になったり、商品によって率が変わるかもしれない。

また、自社都合も変わることがないとは言えません。
数量でなくグラムで量り売りをするようになるかもしれない。
「計算式のもと」さえわかっていれば、修正や確認、テストが確実にできるわけです。

 
通常であれば上記のような内容は
「仕様書」などのドキュメントにしっかり明記されているものなのですが、
それを個人に頼り切ってしまい、
引き継ぐ人のためにドキュメントを残していなかった・・
もっと言えば、会社も個人の管理やケアが甘かったため
結果として、今回の悲劇が起こってしまったように思います。

 

「属人化」はリスク!

あなたの会社にもいませんか?

・昔からいる職人肌の技術者
・知識や技術がある優秀なリーダー
・お客様の信望厚い営業パーソン
・得意な技術や知見と、独自の人脈で仕事を取ってくる社員

「あの人がいれば大丈夫!」「困ったらあのリーダーが何とかしてくれる」
「あの人はいつも営業成績が良くてスゴいなぁ」

といって、ただ感心して頼り切っているだけでは
会社としてはとても”危険”なのです。

会社は組織です。
個人ベースではなく、チームベースで動きます。
そこを意識できていないのであれば、
それはただの”個人商店”の集まりにすぎません。
その中では、「チームワークも生まれない」、「個人成績だけに固執する」
「人を育てられない」、「技術や顧客を上手く継承できない」・・

等の問題やリスクが出てきます。
では、どうすればよいか?

答えは「仕組化」することです。

仕組化」を別の言葉でいうと、
マニュアル化」「システム化」とも言えます。

「個人の力」を展開・共有し、「組織の力」に変えることで
組織全体としての生産性も上がり、個人依存(属人化)のリスクも軽減されることでしょう。

「システム化」と言うと”効率化”とばかり思われがちですが、
実は”属人化のリスク軽減”や”人材育成・技術継承”にも
大いに役立つものなのです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

「個人依存」や「属人化」は、個人に何も起こらない場合であれば、
会社にとっては非常に都合よく機能します。
ですが、その個人が病気や怪我をしたり、
退職などした場合は”一大事”です。

そうならないためにも、常日頃から
ドキュメント作成」「マニュアル作成」「情報共有」「システム化」を
面倒だとか、無駄だと考えず、
リスク回避や資産継承の手段」の一つと捉え、
早めに準備をされてみてはいかがでしょうか。

「業務効率化」+「生産性向上」+「人材育成」+「資産継承」が
一度に解決できるかもしれませんよ。

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 
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